万全なテレワーク環境を整える
テレワークを始めるにあたって、特に大きな課題となるのはどんなことでしょうか。それは、やや逆説めいていますが、「主にどこで仕事をすることになるか」を判断することです。頻繁にテレワークをする予定なら、自宅でも集中して仕事に取り組めるよう、万全な作業環境を整えるところから始める必要があります。
作業環境を作る
皆が皆、本格的なホーム オフィス環境を作れるわけではありません。しかし、だからと言って自宅に仕事専用のスペースを作るのが不可能ということにはなりません。居間のサイド テーブル、寝室の机、車庫の作業台。どこでもかまいません。最も生産性を発揮できそうな場所を選びましょう。多くの人は、集中しやすい部屋の隅を好むと思いますが、オフィスの活気を再現するためにあえてキッチン テーブルを選ぶ人もいるでしょう。どこでも、自分に合った場所を選んでください。
創意工夫をする
ほとんどの人にとって、絶対に欠かせない作業環境と言えば、ノート パソコンを置くためのスペースに尽きるでしょう。このスペースを確保するためには、ちょっと変わった方法で家具を活用する必要があるかもしれません。たとえばスタンディング デスクが必要なら、キッチン カウンターを利用するか、デスクの上に椅子を置いて高さを加えてみてはどうでしょうか。スプレッドシートを表示するセカンド モニターがほしいなら、HDMI 端子付きの大型テレビを流用できます。テレワークのための工夫はいろいろありますが、こちらには、ほとんど天才的と言えるような独創的なアイデアが紹介されています。
見た目を整える
多くの会社では、何らかのポリシーに基づいてオフィスをデザインしています(それがあなたの美的センスにかなうかどうかは別ですが)。テレワークのよいところは、作業環境の使い勝手や雰囲気を自分の好きなように変えられる点です。進んで仕事をしたくなるような、家の中でも快適な場所にしてしまいましょう。作業環境は、精神的に仕事と結び付いた場所でなければなりませんが、プライベートな生活とかけ離れた目障りな場所になってもいけません。たとえば、シンプルですっきりとした雰囲気にしたければ、ワイヤレス式のマウスとキーボードを使いましょう。全体の雰囲気に合わせて、センスのいいデスク ランプを取り付けるのもおすすめです。懸命に働く自分へのごほうびとして、これまでよりもちょっと贅沢なコーヒー メーカーを用意してもいいでしょう。
スイッチを切り替える
仮に会社ではできていたとしても、自宅で 1 日 8 時間、同じ場所に座りっぱなしでいられる人はそう多くないでしょう。あなたもそうであるなら、遠慮せずに仕事場所を変えてみてください。たとえば、午前中はデスクで仕事をし、午後になったらダイニング ルームのテーブルに移動するのです。天気がよければ、庭やルーフ デッキで作業するのもいいかもしれません。ただし大切なのは、1 日を通じていくつの場所で仕事をするにしても、ノート パソコンの充電器やプリンタ、参考書など仕事に必要なその他のものはすべて 1 か所にまとめておくことです。こうすると、1 日の始まりと終わりには必ずその場所に行くことになります。寝室からその「ホーム オフィスへと通勤」することには、驚くほど大きな精神的効果があります。
きちんとした椅子を使う
当たり前に聞こえるかもしれませんが、きちんとしたオフィス チェアを使わずに仕事をしていると、健康を大きく損なう可能性があります。すぐに痛みを感じるようなことはなくても、数週間も仕事に適さない椅子に座り続けていると、長期的な健康問題が生じかねません。人間工学に基づいたオフィス チェアを導入し、チーム メンバーにも勧めましょう。高さ調整機能付きやメモリー フォーム素材採用などの高機能なオフィス チェアなら、決して損をすることはありません。こうした椅子は、さまざまな趣味の活動、たとえばゲーム、テレビ シリーズの「一気視聴」、読書にも重宝します。この機会に、快適な椅子を取り入れてみてはどうでしょうか。
仕事に必要な道具を良好な状態に保つ
テレワークの満足度を最大限に高めたいのであれば、仕事道具を良好な状態に保つことがこれまで以上に重要となります。たとえばノート パソコンを使う際、専用のスタンドを組み合わせれば、内部の温度上昇を防ぎつつ、見やすく入力しやすい角度にディスプレイを設定できます。またマイクロファイバー クロスや画面クリーナーを使えば、ディスプレイの汚れもきれいに落とせます。
ウェブ会議用の場所を見つける
Zoom のバーチャル背景などの便利機能を使用すれば、ウェブ会議の前に急いで部屋の中を片付ける必要がなくなります。ただしそれとは別に、ウェブ会議に参加する際は、邪魔の入らない静かな場所を選ぶようにしましょう。これは、ウェブ会議の基本的なマナーの 1 つです。慌てて会議に参加し、部屋から人を追い出すことにならないよう注意してください。可能な場合には、家族や同居人との間で、邪魔をされずに会議に集中できる静かな専用スペースをあらかじめ取り決めておきます。
効果的なテレワークのために、さらに必要なこと
物理的な環境が整っても、それで準備完了ではありません。テレワークをさらに効果的にするための工夫や変化は、他にもたくさんあります。では、仕事とプライベートの最適なバランスを保ちながら、仕事のための臨戦態勢を整え、健全さを維持するには、いったいどうすればよいのでしょうか。
没頭する
最大限の力を発揮するためには、集中の妨げになるものをすべて身の回りから排除する必要がありますか?それとも、オフィス環境をできるだけ再現した方がよいですか?どちらのアプローチを好むにしても、自宅の作業環境は、仕事で最大限の成果を達成できるように最適化する必要があります。たとえば、電話など集中を妨げるものをすべて部屋から撤去する、あるいは、作業に深く没頭できるようノイズキャンセリング ヘッドフォンを付ける、などです。集中のために必要だと思ったら、気軽に何でも試してみましょう。
チーム メンバーの存在を忘れない
リモート チームとして仕事をする場合、チームワークはオフィスで働いているときよりも一層重要になります。日々のウェブ会議でコミュニケーションを図り、「テレワーク環境が最も充実しているのは誰?」のようなゲームでチームのモチベーションを高めましょう。メンバーが離れた場所にいるからといって、チームとして一致団結できないということはありません。その点を念頭に置いて、仕事中は Slack や電話でいつでも連絡が取れるようにしておきます。チームでもっと成果を出すために新たなツールが必要だと思ったら、効果的な共同作業を支援するデジタル ツールを検討するとよいかもしれません。たとえば Dropbox には、オフィスの内外でチーム作業を手助けするコラボレーション機能が数多く用意されています。Dropbox Capture を使えば、自分の画面を録画し動画メッセージを送信できるため、チーム メンバーは自分の都合に合わせて最新情報を共有できます。チームが物理的に分散していても、メンバーのつながりを保ち、組織文化を発揮できるように工夫しましょう。
健康を維持する
日々のルーチンを絶つことは、驚くほど人間の緊張を弛緩させることがあります。そして今、多くの人が自宅にこもるという大きな変化を余儀なくされています。見出しに挙げたように、健康に気を配ることが重要なのはこのためです。テレワークに必要なこととして、皆さんが最も意外に思われるのはおそらく、毎日きちんとした食事を作り、食べることでしょう。同様に、飲料水を手元に置いておき、水分補給を怠らないようにすることも忘れてはなりません。ただし健康とは、身体的な調子だけを指すのではありません。もしあなたが午前 11 時に同僚と雑談すると笑顔になり、それが午前中で最も楽しいことだと感じるなら、同じ時刻にウェブ会議を開いて会話しましょう。テレワークにおいて、身体的な健康と精神的な健康は何よりも大切です。健康が損なわれることのないよう、十分に注意してください。