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長期バックアップ ストレージ:ビジネスでの必要性を見極める

データの管理は一筋縄ではいきません。データ ストレージ技術が発展を続ける中、何年経った後でも、今あるファイルを見つけ出し、アクセスして、使用できるようにするためには、どうすればいいでしょうか?データ バックアップを長期にわたって保存できるストレージが、その答えになるかもしれません。

Dropbox Backup のご紹介
キャビネットに整然と並んだ紙の書類の束

バックアップ データを長期にわたって保存できるストレージは、サイバーセキュリティやディザスタ リカバリの計画において非常に重要な位置を占めています。

大昔のファイルやフォルダ、ドキュメントがいつ必要になるかを予測するのは簡単なことではありません。長期にわたって使用できるバックアップ ストレージでは、データを安全に保管し必要に応じて復元できるので、安心してビジネスに集中できます。

長期バックアップ ストレージとは何か?

長期バックアップ ストレージとは、バックアップしたデータを永続的に保存しておく戦略的なソリューションです。

これは、クラウド ストレージでよくある単純なファイル復元ソリューションとは異なります。クラウド ストレージは、不慮のファイル削除やデータの破損といった事態でディザスタ リカバリを行う際に推奨されます。

長期バックアップ ストレージは、バックアップして何年も経過したファイルにアクセスできるようにするソリューションです。こうした用途を踏まえて、長期バックアップ ストレージは「長期データ保持」と呼ばれることもあります。

また、長期バックアップ ストレージがデータ アーカイブと異なる点も指摘しておくべきでしょう。両者には以下の違いがあります。

  • バックアップ:データのコピーで、定期的にアクセスする必要がある。
  • アーカイブ:保管の必要がある重要なデータ。ただし、頻繁に使用したり変更したりする必要がない。
「家族旅行」というフォルダにバックアップされているファイルにスマートフォンからアクセスする人物

長期バックアップ ストレージで考慮すべきポイント

どのソリューションを選ぶにしても、費用対効果に優れていて、無理なく導入できる価格である必要があります。ただし、安ければよいという意味ではありません。クラウド バックアップのような拡張性に優れたサービスが選べるのに、安いからといって CD を大量に購入するのはナンセンスです。

長期バックアップ ストレージでは、互換性も重要になります。現在のビジネス環境でバックアップ ストレージ ソリューションが動作していたとしても、将来的にその互換性が保証されるわけではありません。この点を考えると、ローカル ストレージという選択肢はなくなります。たとえば、MacBook Air など最新のデバイスの多くは、CD-DVD ドライブを内蔵しなくなっています。

同様に、信頼性と安定性に欠けるバックアップ ストレージも検討対象外となります。ビジネスで扱うデジタル データの安全性が優先事項です。サイバー攻撃やランサムウェア、その他データ セキュリティの脅威に対して脆弱なストレージ システムで妥協してはいけません。

バックアップ データを長期にわたって保存する方法

ストレージ デバイスの容量は、年を追うごとに増加しています。フロッピー ディスクを思い出してください。2 MB しかないフロッピー ディスクでは、現代のパソコンのデータはとうてい保存できません。また、「長期」だと思われていたものが、5~10 年ほどで使えなくなることもあります。

この点を踏まえて、現時点で選べる最も効果的な長期バックアップ ソリューションを以下にご紹介します。

ノート パソコンに接続されているバックアップ ストレージ用の外付けハード ドライブ

フラッシュ ドライブと外付けハード ドライブ

外付けハード ドライブは、実績のある長期ストレージ ソリューションです。パソコン内であるフォルダから別のフォルダにファイルをコピーするのと同じ方法で、接続したドライブにデータをコピーするだけで作業完了です。

USB メモリやメモリ カードなどのフラッシュ ドライブは、フラッシュ ストレージと呼ばれる記憶装置です。これらのドライブではフラッシュ メモリ(不揮発性メモリ)を使用しているので、電源が入っていなくてもデータが失われません。フラッシュ ドライブは携帯性に優れているので、インターネット接続がない環境でファイルをやり取りするのに最適です。

フラッシュ ドライブもある程度は安定していますが、信頼性はそこまで高くありません。フラッシュ ドライブと比較すれば、外付けハード ドライブの方が耐久性が高く、容量も多いのが一般的です。ただし、いずれも物理デバイスなので紛失や盗難のリスクがあるほか、修理できないほどの損傷を受ける可能性もあります。

メリット

デメリット

すぐに使えて携帯性に優れている

書き込みサイクルのたびに徐々に劣化する

年々、価格が下がっている

データ破損のリスクがある

 

容量に上限があり拡張できない

 

単一障害点がある

 

損傷、置き忘れ、盗難のリスクがある

まとめると、緊急時のデータ復旧対策にフラッシュ ドライブや外付けハード ドライブを組み入れておいても絶対に損はしません。ただし、長期にわたってデータやファイルを安全に保管するためには、クラウド バックアップなどのオフサイトに保存できるオンライン ソリューションと組み合わせる必要があります。
2 台のノート パソコンとその間に置かれたデータ ストレージ デバイスを使って作業をしている人物の写真

RAID 技術

RAID とは、「Redundant Array of Independent Disks(独立ディスクの冗長アレイ)」の略です。この技術は、複数のハード ドライブをグループ化してストレージ容量を拡張します。RAID には、速度重視の RAID 0 からデータ保護が最大限になる RAID 10 まで、さまざまなレベルがあります。

RAID システムを構築することで、単独のハード ドライブを使う場合よりもはるかに大きな規模でバックアップ データを保存できます。RAID を構成して、大容量のドライブとして使用することも、リアルタイムのバックアップ システムとして機能させることもできます。Mac ユーザーの場合は、RAID システムを内蔵のバックアップ ソフトウェアである Time Machine と接続することができます。

RAID 技術は以前から広く使われています。ただし、大きな効果が見込めるのは大規模な組織での利用です。継続的な管理やメンテナンスが必要になるため、専門の知識や人員を確保しておく必要があります。スモール ビジネスや個人事業主の場合は持て余してしまうかもしれません。

メリット

デメリット

単独のハード ドライブよりも信頼性が高い

単一障害点がある

デバイスのソフトウェアがシステム障害を知らせてくれる

導入が難しく、最適化するには複雑な設定が必要になる

 

社内で専門的な知識と人員が必要になる

 

スモール ビジネスには最適とは言えない

 

高額になりがち

CD、DVD、Blu-Ray ディスク

ストレージとしての機能で見ると、CD、DVD、Blu-Ray ディスクはフラッシュ ドライブに近いと言えます。必要な操作は、ドライブにディスクを挿入して、ファイルをコピーするだけです。

この方法でデータを保存するのは、ずいぶんと時代遅れに見えるかもしれません。最後に CD で音楽を聴いたのはだいぶ前だという人もいるでしょう。それでも光ディスクは、ある程度の期間にわたってバックアップ コピーを保存する良い方法になるでしょう。

CD、DVD、Blu-Ray のストレージ システムは、適切に保管さえすれば数十年は実用に耐えることができます。ただし、破損しやすいというデメリットがあります。その他のストレージ メディアと比較すると、耐用年数は短く容量にも制限があります。

スモール ビジネスが成長していくにつれ、バックアップ ストレージ用に必要なディスクの数も増えてきます。こうしたディスクを管理し続けるのは手間ですし、長期的に見て持続可能とは思えません。以上の点から、メインのバックアップ ストレージ システムとしては光ディスクを採用すべきではないと言えます。

メリット

デメリット

比較的安価である

耐用年数と容量に制限がある

シンプルで扱いやすい

デバイスがディスクを読み取れなくなるとデータにアクセスできなくなる

 

安全な場所に保管する必要がある

 

損傷、置き忘れ、盗難のリスクがある

 

単一障害点がある

「My PC」という名前の Dropbox Backup スペース。その中に、「デスクトップ」、「ドキュメント」、「ダウンロード」のフォルダが入っている

クラウド バックアップ ストレージ

クラウド バックアップでは、データはオフサイトのデータ センターに保存されます。このデータ センターは、サードパーティのプロバイダがオンラインでホストしています。複数のデバイスにあるデータをまとめることができ、インターネット接続さえあれば、どこにいても必要なタイミングでファイルを復元できます。

クラウド バックアップは、自動で動作するよう設定できます。データを変更するたびに、新たなバックアップが開始されます。手動での操作は必要ありません。そのため、ファイルを過去の任意のバージョンに戻すことができます。フラッシュ ストレージではこうした機能は使えません。

長期データ ストレージとして、クラウド バックアップは最も永続性が期待できるソリューションです。フロッピー ディスクをはじめ、多くのオンサイト ストレージが時代遅れになっています。クラウドにはこうしたリスクがありません。現在も利用は広がり続けており、その勢いはとどまるところを知りません。

常時稼働する Dropbox Backup のようなクラウド バックアップ サービスを使うことで、データを常に最新かつ安全に保つことができます。必要な操作はサブスクリプションへの登録だけです。バックアップのトラブルシューティングや監視といった面倒な作業は Dropbox に任せることができます。

メリット

デメリット

データはエンドツーエンドの暗号化で保護される

バックアップの実行やデータへのアクセスにはインターネット回線が必要である

信頼性と柔軟性に優れている

 

どこにいても、どのタイミングでも、データに簡単にアクセスできる

 

拡張性に優れている

 

システムを任意の時点にロールバックする必要がある場合に、過去のバージョンのファイルにアクセスできる

 

物理的なメディアが必要ないので、時代遅れにならない

 

自動かつバックグラウンドで動作するよう設定できる

 

バックアップしたファイルを外付けハード ドライブに保存している人物

自社のビジネスに長期バックアップ ストレージは必要か?

どのような緊急データ保護計画でも、バックアップを取ることは重要です。ただし、作成したバックアップが短期間しか利用できないのであれば、せっかくの努力も無駄になってしまいます。

「パソコンの内蔵ドライブが大容量だから、何の問題もない」と考える人もいるかもしれません。ところが、そのパソコン自体が故障したり盗まれたりしたら、家族写真をはじめ重要なデータの多くを失ってしまうかもしれません。

長期バックアップ ストレージが必要なのはこのためです。バックアップ プロセスによって、データのコピーが作成されます。万一の事態には、そのデータから復元できます。長期にわたって使用できるストレージ ソリューションがあれば、何年も、場合によっては何十年も後になってからデータを復元することができます。

個人事業主またはスモール ビジネスでは、以下に挙げるいくつかの理由から、長期バックアップ ストレージが重要です。

  • 新しいソフトウェアが登場して古い形式のファイルと互換性がなくなると、データを読み取れなくなります。
  • 新しいソフトウェアで古いファイルを開いた際に、ファイルの内容が変更される可能性があります。その後はファイルの内容を読み取れなくなり、信頼性が損なわれます。
  • CD や外付けハード ドライブなどのストレージ メディアが劣化すると、データが失われる可能性があります。
  • 関連資料が一緒に残されていないと、バックアップされた古いファイル内の情報を理解するのが難しい場合があります。
  • 重要なデータを残しておき、監査の必要性や法的要請に応じて復元したり、データ プライバシーの要件を遵守していることを示したりできます。
Dropbox Backup でバックアップ対象として選択されているデスクトップ フォルダのスクリーンショット

Dropbox Backup で現在と将来のデジタル ライフを保護

ファイルを保護し、簡単に復元できるようにするために、必ずしも複雑なプロセスが必要になるわけではありません。

Dropbox Backup を活用することで、長期にわたって確実にバックアップ ストレージを利用できるようになります。Backup を利用すれば、ファイルがクラウドに自動で簡単にバックアップされるので、どんな運命に見舞われてもすばやくスムーズに復元できます。

Dropbox Backup で、バックアップ対象のファイル、フォルダ、ドキュメントを安全な状態に保ちましょう。たとえ数年後でも、必要なときに必要なバックアップ データにアクセスできます。

中断したところから作業を再開

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