企業では、社員の勤務時間の最大 30 % がファイル探しに費やされ、紙ベースの事務用品にかかる費用が何百ドルにも上っています。これは、効率の悪いドキュメント管理システムを使用していると、コストが簡単に跳ね上がることを意味します。幸い、紙ベースのプロセスによる収益の損失は、電子ドキュメント管理システムの助けを借りれば、いくらでも避けられます。
本稿では、一元化されたデジタル式のファイル管理に切り替えて社員の貴重な時間を取り戻し、コストを節約し、コンプライアンスを達成し、データ損失から会社を守る方法をご紹介します。
電子ドキュメント管理システムとは
電子ドキュメント管理システム(EDMS)とは、電子ドキュメントと電子ファイルの作成、管理、保存、追跡ができるソフトウェア システムです。通常、電子ファイルの名前付け、ストレージ、ドキュメント スキャン、ドキュメントの変更履歴を追跡するバージョン管理、ドキュメントのテキストを処理する光学式文字認識(OCR)などの機能を備えています。
電子ドキュメント管理システムが重要な理由
必要なドキュメントをすべて数秒で検索して見つけることができたら、どれくらい時間の節約になると思いますか?世界中のどこからでもドキュメントの保存やドキュメントへのアクセスができたら、ファイル管理がどれほど楽になるでしょうか?
電子ドキュメント管理システム(EDMS)を利用すると、ファイルの追跡、監視、管理を 1 か所から行えるため、世界中の誰とでも効率よく業務をこなすことができます。ドキュメントを整理して安全に保てるので、企業と社員の時間を節約しつつデータを保護することもできます。
電子ドキュメント管理システムでファイル管理を一元化するメリット
セキュリティの強化
電子ドキュメント管理システムを使用すると、1 台のパソコンやオフィスにあるファイル キャビネットのどれかに、すべてのファイルを保存するよりも、ファイルを安全に守ることができます。
アクセス権限を設定して、ファイルの閲覧や編集ができる人を一部の人だけに制限すれば、機密性の高いドキュメントのアクセスや閲覧が、必要な人だけに許可されていることを保証できます。安全なファイル管理システムを導入することは、規制準拠の基準を満たすうえでも重要です。
Dropbox では、アカウント管理者がファイルにアクセスできるユーザーを指定できます。また、公開されているドキュメントの閲覧者を、ファイル リンクを知っているユーザーのみに制限できます。2 段階認証を有効にして、SMS や認証アプリ経由でセキュリティ コードが届くようにすることも可能です。
さらに、Dropbox の全プランに含まれる Dropbox Sign でドキュメントに署名すると、すべてのドキュメントが改ざん不可能になり、監査証跡付きで作成され、タイムスタンプ付きの完全な履歴で、あらゆる操作と編集を確認できるようになります。
ワークフローの効率化
デジタル化された 1 つの場所にすべてのドキュメントを保存すると、必要なファイルを見つけることがはるかに簡単になります。複数の人が関わるプロジェクトでは、ファイルが重複したり、バージョンの異なる複数のファイルがあちこちに存在したりすることのないよう、常に全員で情報を共有することが特に重要です。
たとえば、ブラジル最大のオンライン不動産市場である VivaReal は、保存したデータを使って、スタッフ同士でスムーズに共同作業に取り組める簡単な方法を探していました。ビジネス向け Dropbox に変えたところ、新しいファイルを自動で同期し、すべてを 1 か所に保管し、異なるデバイス間でドキュメントを共有することが以前よりずっと簡単になりました。
Dropbox と併せて Dropbox Sign を使うと、署名用に送信したドキュメントを、指定した Dropbox フォルダに自動で保存することもできます。
データ損失リスクの低減
電子ドキュメント管理システムは、人為的ミスやチーム間のコミュニケーション不足によるアイテムの紛失やデータ損失の機会も減らします。
すべてのドキュメントを 1 か所に保存してバックアップとバージョン管理が行われるため、ドキュメントが見当たらなくても簡単に追跡できます。万一何かを失っても、最小限の手間で復元できます。
サービス契約、雇用契約、NDA などの最も重要なドキュメントでは、ファイルの保持と追跡が、ビジネスを効果的に進めるうえで不可欠です。Dropbox のようなドキュメント管理システムでは、電子署名されたドキュメントを安全かつ確実に保存できるクラウド ストレージが提供されるため、ドキュメントの置き忘れがなくなり、大きな安心感を得られます。
優れたコスト効率
一元化された電子ファイル管理システムを導入していないと、ファイルの検索と管理、ドキュメントの頻繁な印刷、紛失したデータの再作成に時間を奪われ、収益が損なわれるおそれがあります。
具体的に説明すると、ドキュメント 1 つのファイリングには平均で 20 ドル、置き忘れたドキュメントを見つけるのには 120 ドル、ドキュメント 1 つの再作成には 220 ドルかかりますが、ビジネス向け Dropbox のようなドキュメント管理システムなら、月額わずか 15 ドルから利用できます。
デジタルのままにしておくべきドキュメントの印刷で、何千枚も紙を無駄にするのはやめにして、代わりにドキュメントのリンクをメールで送信しましょう。そうすればコスト節約になり、リンクを受け取った人はパソコンやスマートフォンからファイルにアクセスできます。ドキュメントの編集では、印刷や再スキャンをしなくてもデジタルで変更できるだけでなく、再アクセスが必要になったら、システムに保存されたすべてのバージョンに安全かつ簡単にアクセスできます。
Dropbox でドキュメントの管理をシンプルに
優れたファイル管理ソフトウェアは、業務を段取りよく、効率的かつ安全に進めるために驚くほどの効果を発揮します。これに、電子署名ドキュメント管理システムの Dropbox Sign を組み合わせれば、契約書にすばやく署名できるようになり、契約完了率を 26 % 向上させることができます。
ドキュメント管理システムをさらに強化したい場合は、Dropbox に Dropbox Sign API を統合すれば、CRM から直接署名依頼を送信したり、Dropbox Fax で簡単にオンライン ファクスを送信したりすることもできます。