仕事のスケジュール管理は必要?
もともと計画的な人は、自分にはスケジュール管理など不要だと考えるかもしれません。しかしどんな人にも、スケジュール管理は役立ちます。難しく考える必要はありません。日ごとのスケジュールは、その日にすべきことを把握するのに便利です。週単位で管理すれば、日々の予定を俯瞰して理解するだけでなく、手持ちのタスクについて熟考し、1 週間の間にそれらをどう片付けるか計画を立てることができます。「備えあれば憂いなし」ですね。
スケジュール管理とツール
スケジュールを作成し、予定の変更に合わせて柔軟に修正する手段はたくさんあります。計画は変わるのが当たり前なので、修正が簡単であることは大切です。
広く使われているのはデジタル ツールです。スケジュール帳を忘れても、スマートフォンは忘れないという人が多いからでしょう。とは言え、仕事中にスマートフォンを手にするのは気まずい、あるいはスマートフォンを手にするとついつい SNS を見てしまう、という人もいると思います。そのため、依然として紙の日記帳などアナログな手段も人気ですが、デジタルとアナログの両方を使ってもまったく問題ありません。
Dropbox Paper
Dropbox Paper はスケジュール管理ツールとしても便利です。個人用としてはもちろん、チームで使えばコラボレーションを促進できます。To-do リストとタイムラインを同じ場所で管理し、重要なドキュメントをリンクし、リアルタイムでコメントを付けることができます。タイムラインのテンプレートを使えば、週単位の整理されたスケジュールを簡単に作成可能です。単なるスケジュール管理ツールではなく、チーム メンバーが集まるハブとして活用でき、オフィスで一緒に働いているメンバーも、在宅勤務で働いているメンバーも同じようにアクセスできます。Dropbox Capture を使用すると、スケジュールまたはプロジェクト テンプレートの画面録画を通じて動画メッセージを送信し、同僚と共有できるので、常に最新情報を共有できます。
ホワイトボード
ホワイトボードが特に有用なのは、プロジェクトのスケジュールを管理する必要がある場合です。オンライン ツールを併用し、Dropbox Paper で進捗を管理する必要がありますが、すべき作業が視覚的にわかるのはとても便利です。
まず、日単位または週単位で計画した主なタスクを書き込みましょう。その後チーム メンバーに、残りの空白部分に各メンバーのタスクを記入してもらいます。これで、ブレインストーミングと作業確認の準備が整いました。このホワイトボードを使って、重要なタスクをこなすだけの時間が十分にあるかを確認し、チーム メンバーと共同作業する時間を確保して、それぞれの重点ポイントを俯瞰的に把握できます。
Excel
Excel は、スケジュールを簡単に作成できるシンプルなツールとしても利用できます。あらかじめ用意されているテンプレートを使うことも、独自に作成することもできます。オンラインでも使用できますが、その場合、他のツールに比べて機能面では劣ります。それでも、あまり大げさにしたくない、毎朝タイムラインを確認できれば十分、という用途であれば、使い勝手のよいツールと言えるでしょう。
Google カレンダー
Google カレンダーは、すべての Gmail アカウントに付属する高機能なスケジュール アプリで、Google アカウント全体に紐付けられています。たとえば、ホテルや飛行機のチケットを予約すると、その情報がメールからカレンダーに自動的に反映され、Google マップ上の目的地にもその日付が表示されます。アプリ経由でイベントを追加するのも簡単で、その日が近づくとスマートフォンに通知が届きます。また入力した情報はすべて自動でバックアップされます。
バレット ジャーナル
気が散りやすい、あるいは飽きっぽいという方には、バレット ジャーナル(箇条書きのジャーナル)がぴったりです。バレット ジャーナルは、好みに応じてシンプルにすることも凝った内容にすることもでき、レイアウトによってほとんど何でも分類することができます。日単位、週単位、月単位、さらには年単位でスケジュールを設定でき、作業時間、食事、エクササイズ、気分など、あらゆることを記録できます。
バレット ジャーナルでは「ラピッド ロギング」という方法で、タスクやイベント、メモに専用のマークを付けます。「*」や「!」などの記号でタスクに優先度を設定する、アイデアを記録する、あるいはイベントの下に別のタスクをネストする、下位タスクを作成するといったことも可能です。項目を消すのも、急ぎのタスクを追加するのも簡単で、1 日の出来事を一目で把握できます。
バレット ジャーナルの強みは、Google カレンダーやパソコンのスケジュール ツールと同じように情報を整理できるだけでなく、それを手書きで記入できる点にあります。手書きには、アイデアを脳に定着させ、意欲をかき立てる効果があるとされています。特に、デジタル カレンダーへの文字入力と比較すると、その距離感には大きな違いがあるように感じられるかもしれません。
スケジュールをいかに管理するか
いろいろ述べてきましたが、スケジュール管理に決まったやり方はありません。日単位、週単位でスケジュールを組むという一般的な方法にとらわれる必要はありません。ポモドーロ テクニックのような時間管理手法を使って、スケジュールを時間単位で分割、計画することもできます。進行の遅れや作業の漏れを避けるため、集中して作業する時間を中心にスケジュールを組むという方法もあります。
スケジュールを作成する際は、仕事だけでなく、できるだけ多くの情報を盛り込むようにしてください。そうすると、その日の予定を事前に詳しく把握できるようになります。たとえば、次のような情報です。
- 仕事をする時間帯
- 昼休み
- それ以外の休憩
- 備品の補充(報告書を印刷するためのインクの補充など)
- 関係するチーム メンバー(「メールを送る」ではなく「佐藤さんにメールで報告書を送る」とする)
- 起床時間、就寝時間
- 必要なプログラムや機材、設定時間
- エクササイズの時間
- 翌日に向けた準備の時間
ここまで細かく計画する必要があるのかと疑問に思われるかもしれません。しかしこのように計画を立てると、自分のエネルギー状態を把握して、それにうまく適応できるようになります。たとえば、午後の方が仕事に集中できるということがわかれば、エクササイズを午前に回すなど、集中できる時間帯の前後に休憩を設定することができます。
スケジュールがうまく機能しない場合
そんなときは変化を加えてみましょう。特定のスケジュールに従うことが不自然に感じられる、または退屈な作業に思える場合、そのスケジュールはあなたに合っていません。スケジュールは、仕事の助けになると感じられるものでなければなりません。それがまるで To-do リストのタスクのように感じられるのなら、スケジュールを変えてみましょう。スケジュールが現実に即しているかどうかは、そのスケジュールで 1 週間ほど働いてみればすぐにわかります。しっくりこなければ、次の週は別のスケジュールを試してみてください。仕事の生産性がまったく違って感じられるかもしれません。