中小企業は復活の日を迎えられるのか

中小企業は世界的なパンデミックをどのように切り抜けたのでしょうか。Dropbox は、2020 年が働き方に対して良くも悪くもどのような変化をもたらしたのかを理解するため、ビジネス リーダー 3,000 人を対象に調査を実施しました。

2020 年実施、中小企業のパルス調査

主な調査結果

  • 87 % が、世界的なパンデミックによってビジネス活動の水準に変化があったと回答
  • 75 % が、顧客との関係性が変わったことに同意
  • 90 % が、よりデジタルに重点を置いた労働環境が未来の働き方であることに同意

2020 年がビジネスにもたらした変化

ロックダウン、テレワーク、ビジネスの継続性。世界的なパンデミックは中小企業にとって大きな課題をもたらしました。回復のきざしはあるものの、多くの経営者やリーダーにとって将来の見通しは不確実なものです。パンデミックはビジネスを永遠に変えてしまったのでしょうか?

現状をより詳しく把握するため、Dropbox は Vanson Bourne と協力し、英国と米国で、さまざまな収益規模や産業にわたる企業の経営上の意思決定者と IT 部門の意思決定者に独自の調査を実施しました。企業が回復への道をどのように進んでいるか、また、危機から立ち直り、より成長する方法をいかに学んでいるかを紹介します。

いつもどおりではないビジネス

87 % が、ビジネス活動に変化があったと回答

昨年 6 月に 1 回目のインタビューを実施し、中小企業が歴史的な困難に直面したことが明らかになりました。ビジネス活動が減少したと回答したのは 51 % で、その多くがスタッフの削減や店舗の閉鎖といったリスクを抱えています。

最も懸念されていた問題は、テレワーク、ビジネスの継続性、生産性でした。小規模企業は米国内だけでも 6,000 万人以上を雇用しており、雇用創出と経済成長において大きな役割を果たしています。パンデミックによって、多くの経営者は不確実な未来をどのように耐え抜くか思い悩むことになりました。

業界が変われば、影響も変わる

ホスピタリティとレジャー業界が新型コロナによる制限のため特に大きな打撃を受けた一方で、テクノロジー業界には前向きな影響がありました。6 月には 51 % がビジネス活動の増加があったと回答し、8 月にはその数が 57 % まで増加しました。この急激な増加は特に、ビデオ会議、メール、IT ツールを採用する企業が増えたことによって日常生活におけるテクノロジーの重要性が高まったことを示していると考えられます。

明るい展望

8 月に実施した 2 回目の調査によって、前向きなニュースがいくつか明らかになりました。ビジネス活動と、回復の可能性を示す兆候が増加したと回答した企業が増えたのです。

企業はどのように営業を続け、従業員に仕事を与え、顧客を満足させていたのでしょうか。制限の緩和は確かに効果がありましたが、多くの企業は、スマートな働き方に頼りました。企業は、働き方を革新するよう迫られていました。

回復への近道は柔軟性か

あらゆる課題や障害にもかかわらず、企業は依然として収益性と成長を最優先事項と捉えています。
回復への道のりは未だにはっきりしていません。そのため、市場の需要の変化や、新しい働き方、顧客行動の移行に合わせて迅速に組織の規模を変更できるよう、企業には柔軟性が必要です。
企業は IT ツールやコラボレーション ツールへの投資によって、事業が停滞している間は生産性を高めることに集中できます。
見通しが変わり機会が訪れる頃には、十分な態勢が整っているでしょう。調査によると、中小企業の 87 % は、コラボレーション ツールがビジネスの成長を支える重要なポイントであることに同意しています。

テレワーク

共同作業が妨げられると、ビジネスのスピードが低下します

チームワークはより難しくなっている

新型コロナウイルスの感染拡大防止策を遵守するために従業員の在宅勤務を開始した際、多くの企業ではテレワークへの急激な移行に向けた準備が整っていませんでした。従業員同士が同じ部屋にもいないのに、どのようにしてプロジェクトの調整を行うのでしょうか。調査によって主な障害が明らかになりました。

テレワークの課題トップ 3

1. 共同作業できる環境の確保
69 % が、「互いにリンクしていない異なるプラットフォームに文書や話し合いが分散すると作業が困難になる」と回答しています。従業員の共同作業が困難になると、生産性が低下します。
2. 生産性の測定
マネージャーがチーム メンバーと直接顔を合わせないと、チームが効率的にタスクを完了しているかどうか確認することが難しくなる場合があります。従業員は、集中力、モチベーション、スケジュールを維持できているでしょうか。
3. 職場文化の影響力の維持
職場文化は、従業員のモチベーションと職場の魅力を高め、離職率を低く維持することに大きく役立っています。従業員同士が対話し、交流できる物理的な空間がない状況で、どうすれば前向きな企業文化を育むことができるでしょうか。

テレワークからチームワークへ

Team Epiphany の中心にあるのは、密接な職場文化

Team Epiphany の中心にあるのは、密接な職場文化

マーケティング エージェンシーの Team Epiphany で 80 人の従業員全員が在宅勤務を始めたとき、オーナーのコルトレーン・カーティス氏とリサ・チュウ氏は、チームの才能を積極的に活かし、実際のイベントをデジタル体験として再構築することによってビジネスを維持しました。柔軟性を高め、新しい共同作業の方法を採り入れることで、チーム文化と創造性を育むことができたのです。詳しいストーリーをご覧ください。

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どこからでも仕事ができる文化の開拓

どこからでも仕事ができる文化の開拓

動画共有アプリの Cameo がロックダウンの最中に爆発的な成長を見せ始めたとき、CEO のスティーブン・ガラニス氏は、ビジネスの方向性を変える機会を掴みました。Cameo は、オフィスから一斉に離れた結果、より強固なチームを構築しています。

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分散化した仕事環境の方向転換

分散化した仕事環境の方向転換

新型コロナによってエンターテインメント業界が活動を停止したとき、映画制作会社の Array は障害をチャンスに変えました。社長のタイレーン・ジョーンズ氏が、どのようにしてビジネスを方向転換し、チームをまとめることができたかをご覧ください。

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数百万人の学業再開を支援

数百万人の学業再開を支援

パンデミックで世界中の学校が閉鎖された際、サル・カーン氏は、保護者、教師、学生がバーチャル学習に方向転換できるよう、迅速にリソースを作る必要がありました。Khan Academy がリアルタイムの需要を満たすためにどのようにしてビジネスを成長させたかをご覧ください。

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デジタル変革

テレワークはイノベーションを急速に進めています

テレワークが「ニュー ノーマル」として現れたとき、企業は業務継続のためすぐにチームをまとめる必要がありました。

企業は突如としてビデオ会議、プロジェクト管理ツール、デジタル ワークスペースを採り入れ始めました。昨年 6 月、調査対象者の 74 % が、既存の IT ツールやコラボレーション ツールをこれまで想定していなかった方法で使用していると回答しました。8 月には、58 % がパンデミックによってデジタル変革が促されたと回答し、その多くが IT 予算を拡大する計画であると回答しています。

スマートな働き方

 
デジタル ツールへの予期せぬ急激な移行に最初は苦しみましたが、人々はその可能性に気が付きました。こうしたツールは楽しい便利な機能があるだけではなく、ワークフローを改善し、創造性を解き放ち、ビジネスを成長させるために不可欠なツールなのです。

Tomorrow Lab は高い評価を得る革新的なテクノロジーを備えた製品を生み出すデザイナーやエンジニアの集まりです。同社のイノベーションにとって、コラボレーションは重要な役割を担っています。ツールによって、チームはシームレスに、デザイン、テクノロジー、エンジニアリングのプロセスをワークフローに組み込むことができます。新型コロナ感染拡大防止のための決まりとしてオンラインで作業することを余儀なくされたときでも、同社のパフォーマンスが低下することはありませんでした。毎日のスタンドアップ ミーティングにはビデオ会議を使用し、レビューとスケッチのセッションにはスクリーン共有を使用し、仕事中の日常的なコミュニケーションには Slack を使用することで、よりスマートな働き方を活用することができたのです。

“考えるという作業は集団でやることではありません。コラボレーションには、個々のアイデアを融合してより良いものを生み出すためのツールが必要です。”
Tomorrow Lab

お客様向けサポート

新しいルールと新しい顧客行動

75 % が顧客との関係性が変わったことに同意

今回の危機によって、顧客の期待に急速かつ永続的な変化がもたらされました。外出制限や感染拡大対策のため、顧客はオンラインで調査、購入する手段を用いました。パンデミックの前から、消費者の 67 % が意思決定を行う過程をデジタルで行っていました。人々がその利便性と選択肢の広さに慣れるにつれて、この数字は増加の一途をたどるでしょう。企業はどのように他社との差別化を図り、競争力を維持できるでしょうか。それには、企業がカスタマー エクスペリエンスを優先する必要があります。

チームが共同作業できるツールはありますか?

 

92 % が、効果的な社内のコラボレーションが優れたカスタマー エクスペリエンスを実現するための重要なポイントであることに同意しています。

主な調査結果

カスタマー サービスの大きな課題

  • 既存顧客とのしっかりとした関係を維持する
  • 新規のオンライン顧客としっかりとした関係を築く
  • 優れたオンライン体験を提供する
  • デジタル チャネルを通じて効果的なサポートを提供する

カスタマー エクスペリエンスを向上する方法

デジタル化の採用が急速に進んでいることは、実は大きなチャンスです。オンライン チャネルによって企業はコストを削減し、市場リーチを拡大し、より効果的にコミュニケーションできるようになります。しかし、競争上優位になるには、速やかに行動する必要があります。オンライン上での存在感を高めることは、かつてないほど重要になっています。

 

  • ライブ チャットを利用してカスタマー サポートを改善する。
  • ソーシャル メディア チャネルから新規および既存の顧客とコミュニケーションを取る。
  • モバイル デバイスの利用がかつてないほど増えているため、ウェブサイトをモバイルファーストでユーザー フレンドリーなものにする。

デジタルをもっとパーソナルに

Revival Retro は 1920 年代から 1940 年代の魅力をリバイバルしている、受賞歴のある独立したファッション企業です。ロンドンの実店舗で最初に成功を経験した後、同ブランドは、競争力を高めて成長するにはオンライン上での存在感が必要であることにすぐに気が付きました。詳しいストーリーをご覧ください
“私自身と当社の誇りは、お客様と長続きする関係を築くことができる点です。適切なテクノロジーを使えばそのポリシーをオンラインにも適用できるだろうと考え、実店舗のように感じられるオンライン ストアを作りました。オンライン ビジネスの成功が転機となり、当社の今後の見通しはとても明るいものです。成功の基盤となっているのは、ソーシャル メディア、コミュニティ、そして優れた画像であり、Dropbox Business はそのすべてを管理するのに役立っています。”
Revival Retro オーナー ロウィーナ・ハウイー氏

パンデミックを超えて

危機から立ち直り、強くなる

90 % が、デジタルに重点を置いた労働環境が未来の働き方であることに同意しています。

世界的なパンデミックは、私たちのチームとクライアント双方の働き方とコラボレーション方法を一夜にして変えてしまったように思われます。もう、本当に後戻りはできません。IT ツールとコラボレーションのツールは、回復を促すだけでなく、ビジネスの優先事項を満たし、企業、従業員、顧客に独自のメリットをもたらします。

今日では、あらゆるビジネスがスピーディな変化を経験しています。現在、そして将来にわたり顧客にとって重要な存在であり続けるためには、大きな変化が必要です。イノベーションは不可欠であり、デジタル面での投資はすべて、当社がサービスを提供する数千万もの顧客が抱えるニーズから生み出されています。

Post Office ビジネス パフォーマンス ディレクター キャサリン・ハミルトン氏

もう以前と同じ働き方には戻らないかもしれません

多くの企業は危機から学び、より優れた職場を用意しようとしています。オフィスでの働き方とテレワークを組み合わせたハイブリッド モデルを導入した企業もあれば、完全にリモートに移行した企業もあります。どちらもコスト削減、より大きな人材プールへのアクセス、従業員のワークライフ バランスの向上などのメリットにつながる可能性があります。しかし、それは始まりにすぎません。最終的に、ビジネスが競争力を維持し、パンデミックが沈静化したら、より強力に事業を回復させるためには、革新が必要です。より柔軟なスケジュール、拠点、ツールを採り入れることによって、ビジネスは新しい企業文化を形作り、新しい成長の時代に乗り出すことができるのです。

貴社はどの程度の基準に達しているでしょうか?

簡単なベンチマーク調査で、現在抱えているビジネス上の課題の管理について、他の中小企業と比較してどの程度の基準に達しているか、ご確認ください。

この調査について

Vanson Bourne
英国と米国にて、ビジネス上の意思決定者および IT 部門の意思決定者 3,000 人に調査を実施しました。インタビューは、6 月/7 月と 8 月の 2 回に分けて実施されました。
参加者
中規模企業(従業員 250~2,499 人)、小規模企業(従業員 20~249 人)、超小規模企業(従業員 2~19 人)を対象に調査を実施しました。
業界
テクノロジー、建設、小売、金融、ホスピタリティ、製造業の、さまざまな収益規模の企業から構成されています。