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生産性の向上を望むマネージャーによくある勘違い

仕事中、あなたの部下はたびたび集中を妨げられていませんか?上司として、チームが集中力を持続できる環境を作るためのシンプルなヒントをご紹介します。

机に向かってマウスを持ち、パソコンの画面を見ている男性

リスだ!!

リスが横を走り抜けると犬の集中が途切れるという、この昔からあるジョークは、オフィス勤務であろうとリモート ワーク環境であろうと、現代の職場にも当てはまります。

メールだ!!

おっと、メッセージが来たから確認しなくては。さて、仕事に戻ろう。

そんな経験はありませんか?ナレッジワーカーにとって、メールやインスタント メッセージなどによる連絡は、集中を妨げる主な要因です。The Economist Intelligence Unit のレポート「In Search of Lost Focus」によると、クリティカル シンキングを要する職種に従事する社員の実に 70 % が、少なくとも 1 時間に 1 回は業務を中断してメールを確認しており、18 % に至っては数分ごとに確認しています。

「マーケティング コンサルタントの共同事業体である弊社には、日によって異なる組織で仕事をするマーケティング エキスパートが数百人所属しています」と、ミネアポリスに拠点を置くコンサルティング会社 Antenna の創設者で CEO のブレンドン・シュレーダー氏は話します。「彼らは最高の状態で仕事にのぞむ必要があり、1 秒たりとも時間を無駄にできません。そのためには、実際に彼らの業務を妨げることなく、24 時間体制でサポートする必要があります。」

チームの各ナレッジワーカーは、集中の妨げによって平均して年間 581 時間を失っています。つまり 1 人あたり 14 週間以上を、実際の業務以外の作業に費やしていることになります。社員が 100 人いるとしたら、毎年のように、28 年近くも集中が妨げられているわけです。生産性の損失は、金額に換算すると米国だけでも年間 3,910 億ドル。ナレッジワーカー 1 人あたりで言えば、おおよそ 3 万 4,448 ドルです。一方、状況を改善して集中力の妨げを排除できれば、これまで失われていた生産性を活かして 1 兆 2,000 億ドルの利益を生み出せる計算になります。

それだけのお金があれば、代わりにメールを読んでくれる人を雇用できますね。

在宅勤務だと集中しづらいか?

簡単に言うと、答えは「いいえ」です。在宅勤務の場合、70 % が「オフィスよりも集中できる」または「業務に対する集中力は変わらない」と答えています。

それでもなお、以下のようにリモート ワーカーはさまざまな困難を抱えています。

  • 伝達ミスの深刻化
  • 共同作業相手が複数いる場合、新しいプロジェクトの開始が困難
  • 企業文化へのネガティブな影響
  • 社員の意欲が低下する最大の要因である孤立感の増大

つまりナレッジワーカーは、今までになく懸命に働いていると感じる一方で、集中力を妨げられ、意欲が低下し、そうとは知らず会社に毎年 3 万 4,000 ドルの損失を与えているのです。

これは、社員数が 50 人であろうと 500 人であろうと、「集中」的に取り組まなくてはならない課題です。勤務中に昼寝をしているのではなく、仕事のメールを確認しているわけですから、単純にやめろとは言えません。

上司の自分が問題の一因になっていないか?

集中できる職場環境を作るためにリーダーができることは何でしょう?まず、すべてをこなそうとするのはやめましょう。常にすべてを網羅しようとすれば、果てしない混乱の渦をもたらし、さらに多くの問題を引き起こしかねません。

それよりむしろ、「自分自身」のために焦点を絞り、最も力を発揮できることに時間を割きましょう。以下に、活用できるヒントをいくつかご紹介します。

1. 模範を示す

社員に何かを求めたいのなら、指示を与えるより、行動で示したほうが効果的です。自分自身にも集中力の問題があることを認識し、行動をもって集中力を示します。すぐに実行できることとして、自分からのメッセージは常に緊急を要するとは限らないことをチームに伝えるといいでしょう。やりかけの作業を終えてから返信すればいいとわかっていれば、上司からのメールで効率が下がることもありません。

2. メールや会議に邪魔をされない時間を作る

EIU のレポートによると、集中力を維持できていると答える人の割合は、会議の入らない時間帯を設けている人のほうが 3 倍高くなっています。メール通知を無効にしたり「ノー会議デー」を設定したりして、邪魔をされることのないまとまった時間を作りましょう。この時間を個人としても組織としても徹底すれば、部下もあなたの意思を理解して自分なりの決意を持つはずです。部下の活動を知る必要があるのなら、Dropbox などのツールを活用することで、チームの作業を邪魔することなくアクティビティを把握できます。

3. ハイブリッド ワーク モデルに慣れる

在宅勤務がなくなることはありません。オフィス勤務を完全にやめた人もいます。どこで仕事をしていても、いつでも簡単につながって共同作業できるツールを社員に提供しましょう。

4. 対面の時間をバランスよく取り入れつつ、1 人で作業に集中できる時間を設ける

以前のようにテーブル越しに向き合って働ける日を誰もが待ちわびていますが、その時が来ても、一度に全面的に対面会議に切り替えるのは控えましょう。1 人で仕事をする余地を残し、できるだけ 1 か所に集まらず共同作業できるようにします。柔軟性に優れたストレージ ソリューションやコラボレーション ソリューションを活用すれば、作業ファイルをリモートで閲覧、共有できます。

5. リモート ワークで成果を上げる

Inc. で紹介されている以下のシンプルなヒントを活かして、自宅勤務でも集中力を維持し、チーム メンバーにも同じことを奨励しましょう。

  • 休憩を頻繁に取る。最も生産性の高い人は、52 分おきに 17 分の休憩時間を取っています。
  • 自分へのご褒美として、タスクが終わったらおやつやコーヒーを飲食できるようにする。
  • 通知を無効にする。メールや Slack などの通知ほど作業の流れを妨げるものはありません。
  • 仕事の合間にワークアウトをする。体を動かすと、タスクに集中するためのエネルギーも高まります。
  • 締め切りを設定して厳守する。これは集中力の維持に役立ちます。
  • きちんとした服に着替える。パジャマのままだと仕事をしている気になれず、意欲もわきません。

6. 適切なツールを利用する

複数のプラットフォームをたびたび行ったり来たりしていては、タスクに集中するのも一苦労です。仕事に必要なツールを簡単に統合できるデジタルな「エコシステム」を構築したり、シンプルなファイル共有やリアルタイムのコメント追加を可能にする Dropbox のような共有プラットフォームを提供したりすれば、社員は生産性を維持し、集中したまま仕事をしやすくなります。

集中の妨げは損失につながる

先ほど出てきた 3 万 4,448 ドルという数字を覚えていますか?集中の妨げによって失っているかもしれない、社員 1 人あたりの年間金額です。この金額を見れば、集中力を高めてくれるソリューションがいかに重要かすぐにわかるでしょう。社員の集中力向上に役立つツールは、必ずビジネスにプラスになります。仕事の集中力維持に効果的であることが実証されているツールへの投資をぜひご検討ください。

以上です。メールをご確認いただいて結構ですよ!