多くの人が「仕事のための仕事」に時間を費やしています。マッキンゼー社によれば、ナレッジワーカーは、社内情報の検索や特定のタスクをサポートできる同僚の特定に 労働時間の 20% 近くを割いています。
ワークフローの合理化により、こうした時間の無駄をなくし、業務プロセスを大幅に改善できます。業務を遅らせる要因となっている繰り返しのタスクや問題を特定して排除することで、効率性、ひいては生産性の向上が実現します。
このガイドでは、ワークフローを合理化するための 5 つのシンプルな戦略をご紹介します。この戦略では、不必要に複雑な状況を解消してプロセスを簡素化できるため、チームがより多くの成果を達成できるようになります。
ワークフローを合理化するメリットとは
プロセスの合理化により、日常業務から不要なステップを取り除くことができるため、時間のかかるタスクの排除やミスの削減につながります。さらに、次のようなメリットもあります。
- 生産性の向上
- 効率性の向上
- コミュニケーションの強化
- 停滞や納期遅延の減少
- 競争優位性の獲得
- 従業員のモチベーションの向上
- 従業員のトレーニングの簡素化
- 責任と説明責任の明確化
ワークフローを合理化する 5 つの方法
ワークフローを合理化する方法は次のとおりです。
1. 業務を遅らせる要因となっている現在のプロセスを特定する
合理化する必要があるワークフローの特徴としては、遅延やボトルネックが原因でプロジェクトが期限内に完了できない、タスクの手戻りや不必要な繰り返しがたびたび生じている、冗長なテクノロジー環境によって問題が解決されるどころかさらなる問題が生じている、といった状況が挙げられます。
現在のワークフローを見直す際には、次のことを考慮します。
- 関係する人々、システム、ツール
- ワークフローの目的の成果を達成する上で必要なタスク、ステップ、アクティビティ
- それぞれのタスクやアクティビティの完了に要する平均時間
- ワークフローの進行を維持する上で必要な情報
- ワークフロー開始のきっかけとなるトリガー、アクション、時間、条件
- ワークフローの目的の成果や結果
これらについて他の関係者と共に検討することで、ワークフローの冗長的または非効率的な要素を協力して見つけ出すことができます。
Dropbox のファイル共有および共同作業ツールを使用すれば、チーム メンバーからの意見を容易に収集可能です。たとえば、Dropbox では複数のユーザーが同じファイルにリアルタイムで取り組むことができるため、スムーズな共同作業が実現します。こうした透明性の高い環境は、ボトルネックの特定に役立ちます。たとえば、特定のチーム メンバーがタスクを完了するのに常に時間がかかっている場合、ワークフロー内のそのメンバーの担当箇所に問題があることを特定できます。
Dropbox は、ワークフロー内で最も時間がかかっているステップや改善の余地のある部分を洗い出す上でも効果的です。特定のファイルに対して行われた閲覧、ダウンロード、編集といったすべてのアクションの詳細なアクティビティ ログを確認できます。
2. 目標と目的を定義する
合理化が必要なワークフローを特定したら、それを改善することで実現したい目標や、達成に向けたプランを検討します。
最初はプランが大まかなものであったとしても、実現したい具体的な改善内容とその理由を検討していく中で、理想とする成果が明確化されてきます。
たとえば、毎月締め切りがあり、短い周期で業務を進めることが多いチームの場合、月末にプロジェクトが停滞しないようフィードバック プロセスを合理化する必要があります。Dropbox Paper のようなプロジェクト管理ツールを使用すると、時間をかけずに To-do リストを作成してチーム メンバーにタスクを割り当て、締め切りを設定することが可能です。締め切りが近づくと、Paper から通知が自動で送信されるため、プロジェクト タスクの状況を常に把握できます。
3. 可能な場合、テンプレートやワークフローのオートメーション機能を使用する
プロセスのオートメーションにより、手動または繰り返しのタスクにかける時間を削減し、その分の多大な労力をより生産性の高いアクティビティに割り当てることができます。
Dropbox オートメーションを使用すると、ルールおよびトリガーを設定して、ファイルを指定先のフォルダに自動で整理できるようになります。これにより、手動でファイルを分類したり移動したりする時間と手間が削減され、ドキュメントは常に適切な場所に保管されます。
Dropbox Dash などのツールを使用すると、ファイル、アプリ、ブラウザのリンクなどのコンテンツを整理された単一の「スタック」としてグループ化し、チームと共有できます。Dash では、AI によって新しいスタックが提案されるほか、最近のアクティビティを基に、プロジェクトに関連するコレクションとしてファイルが整理されます。
ドキュメントのテンプレートもまた、コンテンツの作成プロセスをスピードアップさせる上で効果的です。プロジェクトの仕様からコンテンツのカレンダーまで、さまざまなテンプレートを利用できます。これらの優れた方法を活用することで、ワークフローから一部のステップを排除しても作業の質を維持できます。
プロセス ドキュメントを簡単に利用し共有できるように、Dropbox ではチーム メンバー用の一元化された安全なスペースを提供しています。また、Dropbox は Zapier、Gmail、Outlook をはじめとするユーザーが慣れ親しんだアプリと連携できるため、すべてを 1 か所で管理可能です。
4. 知識とインサイトを共有する
プロセスの変更点や調査内容を文書化し、新規および既存のチーム メンバーにスムーズに伝えられるようにします。こうしたドキュメントは関係者全員の基準として利用され、各自が共通の認識を持ち、新しい手順を把握するのに役立ちます。
また、ワークフローの文書化は、ワークフローの導入プロセスを迅速化する上でも効果的です。チーム メンバーが明確で簡潔なドキュメントにアクセスできれば、新しいプロセスにすばやく適応し、それを日々のワークフローに取り入れやすくなります。結果として、全員が同じ目標に向かって取り組むことにより、チームの効率と成果の向上につながります。
さらに、ワークフローのプロセスを Dropbox Paper に記録しておくことで、新しいチーム メンバーのオンボーディングを円滑に進めることができます。包括的な記録があれば、新入社員はチームの業務にすばやく適応し、仕事の進め方を理解しやすくなります。これにより、新入社員は短期間で仕事を習得し、できるだけ早くチームに貢献できるようになります。
5. フィードバックを収集する
他の人の意見からは、プロセスに対する新しい視点や、思わぬ改善のヒントが見つかるものです。チームメートや直属の上司、あるいは他のチームで同様の役職に就いている人に意見を求めることで、自分では考えもしなかったような有意義なインサイトや観点を得られる可能性があります。
Dropbox Paper でプロセスを文書化し、そのドキュメントを同僚と共有することにより、場所やデバイスの種類にかかわらず、リアルタイムでの共同作業が実現します。提案した新しいワークフローの優れた点に関するフィードバックを提供してもらうことで、ワークフローの長所と潜在的なメリットを把握できます。また、ワークフロー内の改善や最適化の余地のある領域を指摘し、より良い成果につながる改善や調整の方法を提案してもらえることもあります。
組織内の仲間とのやり取りを通じて、新しいワークフローに対する賛同やサポートが得やすくなる場合もあります。意思決定プロセスに主要な関係者を参加させ、意見を求めることで、新しいワークフローをスムーズに導入して採用できる可能性が高まります。
ワークフローを合理化するヒント
業務の効率化に向けた既存のプロセスの合理化に役立つヒントとして、他にも次のようなものがあります。
- 長期的に考える—現在取り組んでいる変更が、ビジネスが成長や進化を遂げても効果的であるかを検討します。
- 柔軟性を持たせる—ビジネスの世界では状況が急速に変化するため、必要に応じて適応し、調整できる力が重要になります。
- 優先度に応じて最適化する—重要なタスクを見極め、簡素化や自動化が可能なタスクを特定します。
- 変更点と新しいプロセスを文書化する—混乱を防ぎ、ワークフローが全員に正しく理解されるようにします。
- 合理化された新しいワークフローが機能することをテストしてから展開する—問題を未然に防ぎ、プロセスの効果が最大限に発揮されるようにします。
Dropbox で合理的でシンプルなワークフローを実現
Dropbox は、営業やマーケティングをはじめとするさまざまなワークフローの合理化に役立ちます。プロセスが自動化され、アプリ間での切り替えが不要になり、コンテンツのフィードバック プロセスにかかる時間を削減できます。Dropbox Paper のような便利なツールを使用すると、アイデアやコンテンツを簡単に共有し、直接的なフィードバックを収集できるようになります。
また、Dropbox はすでにご利用中のアプリと連携できるため、効率性とスピード、明確さと一貫性、構造と標準化など、合理的なワークフローに不可欠なすべての要素を実現できます。
