抱えていた課題
NAS によるファイル管理では在宅勤務者との情報共有に限界
南アフリカに自生する木「マルラ」から採れる、希少なマルラオイル。
現地では古来よりマッサージオイルやベビーオイルとして用いられてきたこのオイルが今、美容に気を使う幅広い年齢層の女性の注目を集めています。
このマルラオイルを配合したエイジングケア化粧品を、他社に先駆けて国産化し、製造・販売を手掛けているのが株式会社ヴァーチェ(VIRCHE)です。
現在、同社の社員数は 16 名。少数精鋭の会社ゆえ、複数部門を兼務する社員も多く、業務を遂行する上では、柔軟かつ効率的な情報共有の仕組みが不可欠でした。
「従来、社内のデータ管理には NAS(NetworkAttached Storage)を活用しており、部門ごとに保管したファイルを共有して業務を行っていました。ただ、今年のコロナ禍では、当社も全面的な在宅勤務を開始。そうすると、社外のネットワークからはNAS にアクセスできず、業務が滞りがちになったのです」(藤原氏)。
代替手段としてチャットツールでのファイル共有を試みましたが、問題が発生。例えば、製品を販売する Web サイトのアクセス動向などを部門内で随時共有する必要があるマーケティング部門では、最新ファイルがどれかわからず、誤って古いデータで上書きしてしまうといったケースが多発しました。
「経理や人事関連の業務も同様で、結局、NAS では在宅勤務環境でのタイムリーな情報共有が難しいという結論に至りました」(藤原氏)。
また、それとは別に、同社は以前から NAS にある課題を抱えていました。それがディスク容量の問題です。同社では、オフィスに送られてくる請求書や資料などの書類をスキャンして NAS に保管していましたが、すぐに容量が逼迫してしまうため、頻繁に不要ファイルを削除しなければならなかったのです。この管理の負荷が重荷になっていました。