ソリューション
AD 連携の容易さ、スマートシンク外部サービス連携による SSO などを評価
そこで同社では、運用負荷の低減と、データの適切な管理・ガバナンス強化を目指し、NAS を含めたデータ保管環境のクラウド移行を決断しました。
移行先として、当初は Microsoft SharePoint を検討。しかし、容量に応じた従量課金方式である点などがネックとなって検討を中止しました。その後、Dropbox と Box に絞ってトライアルを実施し、最終的に選択したのが Dropbox です。
容量無制限でデータを保管できる点、クラウド上で一元的に設定・管理ができる点などを総合的に評価しました。「Active Directory(AD)との連携機能が標準で備わっており、社員ごとのファイルへのアクセス権限を簡単に設定・管理できます。ほかのサービスのように連携用サーバーを別途立てる必要がないため、コストを抑えつつ、ガバナンスを利かせられると感じました」と西川氏は言います。
もう 1 つのポイントになったのが、スマートシンク機能です。ファイル保管場所を「オンラインのみ」に設定することで、データをデバイス側に保管せず、ディスク容量をむやみに消費しないようにできます。
「同時に、『データを保管したデバイスを社外に持ち出さない』という社内ルールも徹底しやすくなると考えました。セキュリティを高められる点も、Dropbox を評価した大きな要因です」
(鈴木氏)
同社では、先行して 330 ライセンスを導入し、情報システム部や営業、一部の管理部門に展開。2021 年度は全社分 1,000 ライセンスを配布し、活用を促していきます。
「導入に際しては、準備段階から Dropbox 担当者によるサポートを受けられ、非常に助かりました。直接会うことが難しいコロナ禍でも、Dropbox Paper を使ったリモート Q&A で、課題を1つずつ解決していくことができました」
と鈴木氏は振り返ります。
また同社は、複数のクラウドサービスへのシングルサインオン(SSO)を担う「HENNGE One」をユーザー認証基盤として利用しています。Dropbox は、この HENNGE One との連携が可能。ログイン時の新たな手間をユーザー側に発生させることなく、新しいデータ保管・共有の仕組みに移行することができています。