導入の目的
いつでも、どこでも、研究に集中できる環境を
玉木久夫氏 (明治大学 理工学部 情報科学科 教授) の計算理論研究室は、アルゴリズムの基礎研究の分野で活躍しています。アルゴリズム (コンピュータの計算方法) の良し悪しで計算時間には大きな差があり、さまざまな研究機関の成果が数式処理システムに反映されています。玉木氏が研究するのは木分解。グラフ理論における木分解はグラフから木へのマッピングであり、コンピュータで問題を高速に解くために重要な役割を果たします。
「2016 年に行われた国際会議主催のコンテストでは、私たちのアルゴリズムが 1 位となりました。200 題の問題を 1 台当たり 30 分で何問解けるかを競い合うのですが、今年は一段と難しい入力例が用意されています。また、1 位を目指して頑張ろうと学生たちと話し合っていたところです。」(玉木氏)
Java でプログラミングしていることから、統合開発環境には Eclipse を使用。研究室だけでなく、自宅に持ち帰って研究を続けることもよくあると、玉木氏は説明します。
「以前は USB ハードディスクを携帯していました。フラッシュメモリの容量も少ない時代でしたし、コピー作業が研究のタイム ロスになると感じてしまい、外付けのハードディスクに開発中のプログラムを保存し、そのまま持ち歩いていました。」( 玉木氏)
また、研究室での情報共有には、当時はファイル サーバーを活用。学生が管理を行っていましたが、年によって IT 管理のスキ ルが異なることも。メンテナンスやリプレイスでコストがかかるのであれば、有料サービスで代替できるのではないかと考え、クラウド ストレージを検討しました。