結果
翻訳者ごとにファイルを集約管理ゆくゆくは社内業務の書類も移行予定
Dropbox と Dropbox Sign を利用することで、同社に多くのメリットをもたらしました。
まず利用開始したのは、契約プロセスを含む翻訳者とのやり取りです。両サービスの導入後、応募者からの書類の受け取りにはファイルリクエストを利用。新たに契約した翻訳者については、応募書類、トライアル結果、登録書類や契約書ファイルなど、あらゆる書類を Dropbox 上の個々人のフォルダに集約して管理しています。
「翻訳者とのやりとりは、このフォルダに置いた書類に共有リンクを発行する形で行っています。以前はデータと紙が混在しており、保管場所もばらばらだった書類を 1 カ所にまとめたことで、管理工数を 4 分の 1 程度まで減らせています。また、在宅勤務時のアクセスも可能になりました」と髙畠氏は満足感を示します。
契約作業も Dropbox と Dropbox Sign で完結しています。書類に捺印するための出社が不要になったことで、オフィスワークとリモートワークを効率よく使い分けられるようにもなりました。また、書類の郵送や不備の修正にかかる時間が圧縮できた結果、契約締結までの期間が以前の半分ほどに短縮できています。この点は登録する翻訳者の側にとってもメリットといえるでしょう。
大幅なコスト削減も実現できました。業務委託契約を紙の契約書で交わすと印紙代 4000 円が必要になりますが、電子契約の場合はそれが不要だからです。ほかにも郵送にかかる切手代や紙代、紙ファイルの保管スペースなどを削減できています。
「導入直後には大口の翻訳案件が発生し、多くの専門分野の翻訳者と速やかに契約しなければならないことがありました。その募集から契約へ至るプロセス管理は、Dropbox、Dropbox Sign の仕組みがなければそもそも無理だったと思います。急なビジネスの変化にも即応できる仕組みが実現できました」と髙畠氏は語ります。
今後は、オンプレミスのファイルサーバーにある書類・コンテンツも順次 Dropbox に移行していく予定です。移行すれば、オンプレミスのファイルサーバー機器の運用管理や、故障によるデータロスの心配が不要になります。60 年超の社歴を通じて蓄積した貴重なデータ資産を守る上でも、クラウド移行は理にかなったものといえるでしょう。また、プライバシーマーク付与事業者である同社にとって、クラウドストレージサービスの中でも複数のセキュリティ対策が施された Dropbox による運用は、個人情報の管理体制にも適しています。そして、クラウドに移行すれば、各種業務ファイルを在宅勤務時に閲覧することも可能になります。
同時に活用してみたい機能として検討中なのが、Dropbox Transfer です。相手が Dropbox のアカウントを持っていなくても、セキュアなファイルの転送・共有が可能です。翻訳に使う映像、音声などのファイルは大容量であることが多いため、それらのやり取りに活用できると同社は考えています。
契約プロセスの電子化、翻訳者関連情報の集約から、社内の書類の適正管理・共有まで⸺。
Dropbox と Dropbox Sign は、今後もますます多くの価値を同社にもたらすことでしょう。